風営紳士録2.0

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日経平均3万円時代の「夜の街」風俗営業

30年ぶりの株高日本

 

皆さん、こんにちは!

東京都新宿区の風俗営業専門やたべ行政書士事務所です。

本日の東京証券取引所での日経平均株価終値は30,085円と30年ぶりの高値で終わりました。

30年前の1990年といえばバブル景気が弾けたことを冷静に把握できていた人はまだ少なく、89年の大納会につけた日経平均38,915円の高値奪回が信じられていた時代です。

その後、失われた20年と呼ばれる平成大不況に突入する前、「夜の街」は最後の輝きを放っていた時代でもあります。

 

【芝浦ジュリアナ東京】

 

【渋谷センター街チーマー】

 

【赤坂プリンスホテル】

 

現在の「夜の街」風俗営業の世界ではコロナ禍による自粛によって30年前の輝きはありませんが、時代を先取りする先行指標の株高は「夜の街」にとっても希望の兆しとなるのでしょうか。

 

 

潮目の変化を読む

 

金融市場で生き抜くには潮目の変化を読むことが大切と言われますが、この目利きの大切さは相場の世界だけのものではありません。

先週、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗さんが辞任しました。

日本オリンピック委員会臨時評議員会の場で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などの女性蔑視とも取れる発言をしたことが問題視されたことが原因です。

謝罪会見を行い発言を撤回しましたが、国内外からの批判の声が強まったことから辞任に追い込まれました。

大手スポンサーからも批判の声があがったことに加え、決定打の一つになったのが小池都知事がIOC・組織委員会・政府との東京オリパラ4者会談を欠席する意向を示したことだと言われます。

当初、小池都知事は森会長から直接謝罪の電話を貰ったことも話して収束に向かいつつあるように思われましたが、国内外での批判の声が収まらないとみるや一転して態度を硬化させました。

かねてより小池都知事は政局的な判断を行う際、「魚の目」で潮目を読むことを重視して来ました。

 

小池劇場とも揶揄される世論主導の政治では、潮目を読むこと以外にも大衆の「大義」と「共感」が重視されていると言われます。

性差別克服という「大義」があり、逆ギレ謝罪会見や不透明な後任選びなどに不信感を抱く大衆の「共感」を得ることが出来ると感じ取るや一気に攻めに転ずる手法を賞賛する人もいます。

一方で、権謀術数的な世論主導の小池手法、切り取り報道やSNSでのネットリンチに警鐘を鳴らす意見もありました。

こうした意見に対しては、「いや、切り取りではなく全文脈理解した上で批判している」との再反論も出ていました。

マスコミやSNSに限らず、おおよそこの世のあらゆる物事は実体的真実としての全てを理解して結論を出すことは困難です。

かといって断片的に一部を切り取って表面的な意見を言ったところで、おおよそ他者からの支持・共感は得られません。

やはり、他者の「共感」を得るには、根源的な「大義」が存在することが重要であり、時代の大きな流れとしての潮目の変化を読むことの大切さは、政治家ならずとも現代の社会人としては欠かせない能力なのかも知れません。

 

 

先生と呼ばれるバカ

 

森さんの辞任会見では、差別・蔑視として問題となる発言にも「解釈の仕方もある」と言及し、これまた問題となっていましたが、実は私も似たような感覚をもった経験があります。

以前、私自身のSNS上で「先生と呼ばれるようなバカにはなりたくない」と投稿したところ、同業者の方からお叱りを受けることがありました。

私としては「先生、先生」と呼ばれてチヤホヤされ、自身の専門能力開発や技能研鑽を怠ることがないようにとの自戒の意味を込めたつもりだったのですが、国家資格者としての自身を卑下するようなことは同業者にとっても不快であり、業界にとってもマイナスであるとの趣旨でした。

ご指摘いただいた内容になるほどと思う部分もありましたが、それ以上に私が感じたのがまさに「解釈の仕方」の多様性でした。

行政書士に限らず、士業の集まりに参加するとお互いの専門もろくに知らない者同士が「先生、先生」と呼び合う場面に遭遇することが良くあります。

同業者には共感して頂けると思いますが、実はこの士業専門家同士の「先生」呼称は微妙に距離がある者同士で多用されることが多いのです。

同じ資格者同士として敬意を示す以上に、あまり余計な距離を詰めてもらいたくないときに「先生」と呼ぶケースが少なくありません。

特にキャリアの浅い新人に対して「先生」と呼ぶときはそのようなケースが殆どではと思います。

逆に相手の人となりや専門性などを理解し、人と人として付き合う際は「先生」ではなく、普通に「さん」づけで呼ぶことが私の場合は殆どです。

自分より明らかに目上であったり、専門能力が高く優秀な人には自然と「先生」と呼ぶのでしょうが、同業者同士で「先生」と呼び合う場合、どちらかというとプロフェッショナル同士として隙を見せずに適度な緊張感を持たせたい場合の方が多い様に感じます。

余談ですが、この「先生」なる呼称、実際に使用してみると思わぬ利便性があることにも気づくと思います。

誰でも「先生」と呼べば良いから、相手の名前をとっさに忘れても大丈夫なんです!

ホント、こんなだから怒られてしまうのでしょうが(苦笑)、もちろん全力を尽くして仕事した後に依頼者から「先生」と呼ばれる時は良い意味での自己承認欲求を満たし、更なる自己成長を誘う良い効果もあります。

私が自らを戒めたかったのは、闇落ちした収賄政治屋が使うような文脈での「センセー」であって、まさに森さん同様に「解釈の仕方」が人によって異なるのだなと実感する契機ともなりました。

 

 

差別と言葉狩り

 

リアルでもやりとりしている関係者であればご存知の通り、やたべ行政書士事務所では「風俗営業」だけでなく、「産廃」「入管」なども扱っています。

現在でこそ「風俗営業」中心になってきていますが、かつては「産廃」「入管」も同程度に3本柱で事業展開していました。

これら3事業はパチンコ業界をはじめとした「風俗営業」だけでなく、「産廃」「入管」などでも在日の方など差別を受けているとされる側の依頼者と多く接する専門でもありました。

最近の行政書士は「産廃」「環境系」などと表現し直して紹介する方も少なくありませんが、私は目の前の依頼者と人間同士の付き合いを行っている「産廃」事案が多かったことから、仕事をする中では「ゴミ屋さん」と呼ぶ場合だってありました。

私の場合、本ブログでは長文かつ専門用語を多用して理屈っぽく感じられると思いますが、実際の依頼者との打ち合わせでは法律用語などの難解な言葉は極力排し、平易な言葉で分かりやすく伝えることを信条としております。

おしゃべり好きなので、つい長く話し込んでしまうのはブログと変わりませんが(笑)

それこそ、依頼者との関係値としての文脈として判断して貰いたいのですが、親しみを込めて「ゴミ屋さん」と呼んだところで特別差別している意図などありませんでしたし、依頼者の方も不快に感じていたとは思っていません。

その依頼者からは「正直言うと、俺は在日なんて気にしちゃいないんだけど、娘が結婚するから帰化の相談させて欲しい」と別の仕事を依頼された後日談もあります。

自らの仕事を差別蔑視している相手に帰化の相談はしないと思いますので、少なくともこの依頼者との間では「解釈の仕方」に相違はなかったと今でも思っています。

もっとも、こうした生きた日常のやりとりの間では問題のない表現であっても、マスコミやSNSの世界では一部だけが切り取られ独り歩きすると差別と問題視され、言葉狩りに合うことも少なくありません。

記憶に新しいのは昨年夏の「夜の街」表現です。

新型コロナウイルスの感染源として、新宿歌舞伎町を中心としたホストクラブ、キャバクラといった接待飲食店での感染拡大を対策強化するため、「夜の街」との表現が行政・マスコミによって多様されました。

自粛要請対象としても、「夜の街」に含まれる該当業態として接待飲食営業(風営法2条1項1号)が例示されました。

 

同時に、一般的な深夜バーなどの「接待行為」を伴わない深夜酒類提供飲食店(風営法32条1項)は「夜の街」の範囲に含まれていなかったにも関わらず、一部地域では深夜バーなども自粛対象に含まれてしまったことから「夜の街」との表現で十把一絡げにまとめられた深酒飲食店は被害者だ!との声が上がりました。

法に通じている方の中には、風営法を紐解いて法律上の「接待行為」の有無の判断基準を解説し、「接待行為」のある飲食店によって一般の飲食店や深酒店は巻き込まれ事故に遭ったとまで主張する人もいらっしゃいました。

曰く、こうした巻き込まれ事故を生んだ「夜の街」との表現は多分に誤解を生み、被害者を出すから使用すべきでないとの糾弾まで行われたのが昨年の「特別な夏」です。

参考【穢れた夜の街の風俗営業に「特別な夏」到来】

 

もちろん、2021年2月現在において、風営法上の「接待行為」が無ければ、飲食店での飛沫感染の恐れはないなどといった非科学的な主張をする人は皆無に等しいと思います。

また、当時「夜の街」の言葉狩りや「夜の街」の巻き込まれ事故なる主張だって、行政の不手際を面白おかしく炎上させる意図などなく、純粋に夜間帯での需要停滞の打開策を必死に模索した義憤に駆られた言動であったのだと理解しています。

それこそ、2020年夏の文脈、あの時点での感染状況やワクチン未開発の状況での「解釈の仕方」を2021年に論評することは間違っているのかもしれません。

自分の意思でインターネットの大海原に投瓶通信している以上、「前後の文脈読めやコラ」などと不遜に振る舞うことなど無粋であり、部分だけで全てを語られることの方が世の常でしょう。

ただ、当時の私としては先ほど紹介した「先生と呼ばれるようなバカにはなりたくない」エピソードの時に近い心情を抱いたことを覚えています。

それは、誰もが全く思っていないようなことを発言するより、心のどこかで誰もが感じているようなことを発言した時の方が問題になりやすく、過剰に反応する人が現れやすいということです。

例えば、大物国会議員や4大法律事務所のパートナーが「先生と呼ばれるようなバカにはなりたくない」と発言したって、「自らを卑下するようなことは止めなさい」と進言する人は少ないと思います。

また、「本当の感染源は霞が関、永田町だ」といっても差別とは思わないでしょうし、銀座生まれ銀座育ちの生粋の東京人が「渋谷や新宿のような田舎に遊びに行きたくない」といっても蔑視しているとは思われないでしょう。

要するに「行政書士」や「夜の街」に対する先入観(個人の思想は自由ですからあえて偏見・コンプレックスとは言いません)が強くある人だからこそ、わざわざ他人のタイムラインや発信内容に意見するエネルギーまで発揮できるのだと言うことです。

 

 

風俗営業専門の矜持

 

「潮目」を読む

 

では、風俗営業専門の行政書士として「潮目」、「共感」、「大義」とは何かを最後にお伝えさせてください。

「潮目」については申し上げるまでもないと思います。

最新の法令改正情報を踏まえ、ウィズ/アフターコロナを見据えて風俗営業はじめ飲食・娯楽サービス業の事業者の皆さんが最大限実力を発揮できる環境づくりを支援することです。

もちろん、ネットに落ちているようなどこかの大物経営者や評論家が言ったことの丸パクリするような恥知らずなことなどでは決してありません。

派手さはなくとも、管轄警察署のローカルルールがこう変わったといった細部への感度の高さや拘りにこそ現場主義を徹底する行政書士の魂が宿ります。

ちなにみこちらは東京都の食品関連事業者に全方位的に関わる制度変更の情報です(リンク内からPDFパンフレットをDLできます)

私が所属する東京都行政書士会の生活安全・保健衛生部(旧・風俗営業部)から所属行政書士会員向けにも案内している情報ですが、事業者の皆さんにこそ目を通してい於いてもらいたい情報です。

こうした情報にアンテナを張り、有益な情報をタイムリーに伝えるために風俗営業の大海原で30年間漁に出つづけている経験を活かして「潮目」を読んでいます。

 

 

「共感」を得る

 

では、「共感」を得る相手は誰か?

これは私の場合、許可権者である行政です。

もちろん、依頼者であるお客さんから「共感」を得て、信頼されることも大切です。

ただ、私が専門とするのは行政書士業務です。

レバかけて法人化して、人を雇って固定費負担が重くかかってくる訳ではありませんから、無理して安く仕事を引き受ける必要もありません。

炎上ネタでツイバトルしてフォロワー稼ぐ必要も、フォトジェニックでもないのに必死に動画を量産する必要もありません。

目の前の依頼者であるお客さんの申請案件を確実に通すことに全集中の呼吸でぶつかり、申請案件に対して許可権者の「共感」を得ることで営業許可を獲得することが使命です。

時には、依頼者たるお客さんに耳の痛いことも伝えることだってあります。

例えば、「入管」業務においては外国人に対するあからさまな学歴による差別・選別が存在します。

同一労働同一賃金などの労働法の考え方とは全く異なる価値判断が入管法の世界では厳然と存在しています。

はっきり言えば、日本国に多くの税収をもたらすような外国人かそうでないか、という国家から見た人間価値の値踏みです。

この点、ルール・メイキングとばかりに(違)、入管窓口で派手に喧嘩している行政書士も目にしますが、許可側の「共感」を得ることを優先する私のスタンスからは到底理解できません。

社会正義など、義憤に駆られて争いたい方はどうぞ弁護士にご相談下さい。

違法なことは何か、違法なことをするとどうなるか、許可される可能性はどの程度か、これらの情報に対して行政書士として可能な限り正確な情報を伝え、支援することに特化しているのがやたべ行政書士事務所です。

今までも、そして、これからもそうした姿勢で取り組むことで、結果的に依頼者からの信頼に繋げて参りました。

 

 

「大義」に従う

 

最後の「大義」に従うとは、「法令を順守する」ということに他なりません。

どんなにリターンが大きく思えても、無許可・無届けで商売をやってはなりません。

ストリートで育ったかつての不良、仕事を愛し、家族・仲間を愛し、夜遊びを愛する人にこそ成功して貰いたいと願っています。

「夜の街」で正々堂々とカッコよくビジネスを行って頂くため、私も全力でお手伝いします。

やたべ行政書士事務所は風俗営業に携わる皆さんをいつでも応援しています!

それでは、また!

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