風営紳士録2.0

ナイトタイムエコノミーから警察の取締りや法令改正情報まで、風俗営業の最新情報を発信中です!

力の社会における力なき「無敵の人」の暴力

悲劇を繰り返さずに

 

皆さん、こんにちは!

東京都新宿区の風俗営業専門やたべ行政書士事務所です。

安倍さんが突然の凶弾に倒れてから10日以上経ちました。

暗殺犯の生い立ちや複雑な家庭環境、宗教と政治との関わりが報道されるにつれ、何ともやるせない気持ちにさせられます。

ちょうど先日、京都アニメーション放火事件から3年、大阪北新地でのクリニック放火事件から半年が経過したことも報道されていました。

時の経過は早いものですね。

ただ、悲劇は決して繰り返してはなりません。

事件の真相はまだ定かではありませんが、タブー視してうやむやにせずにしっかりと検証して貰いたいところです。

 

 

映画に見る無敵の人

 

安倍さんの暗殺犯しかり、京アニや大阪北新地での放火殺人犯らを見ると、思い出す映画があります。

1976年の米国映画『タクシードライバー』です。

出所 Yahoo!映画『タクシードライバー』

ベトナム戦争帰還兵で精神を病んだ青年が大統領候補暗殺や売春宿から未成年少女を救うために銃撃テロを行うというストーリーです。

社会的底辺に属し、失うものを何らもたない人を「無敵の人」と形容するようですが、こうした属性の人々を扱った作品は少なくありません。

出所 Yahoo!映画『ジョーカー』

『ジョーカー』がアメコミBATMANからの派生で非現実的描写があるのに対し、『タクシードライバー』は1970年代当時の米国の社会問題を反映させたシリアス作品になっています。

戦争による心的外傷後ストレス障害を患った主人公トラヴィスは心の闇を抱えながら「夜の街」でタクシードライバーをしています。

心の病により強迫観念や猜疑心が強くなり、ついには殺人行為にまで及んでしまいます。

作中での鏡に向かって独白するシーンは「無敵の人」が誕生する瞬間を描いているかのようです。

 

 

力なき暴力に陥らず

 

映画『タクシードライバー』と同時代の1978年、東西冷戦下のチェコで『力なき者たちの力』(ヴァーツラフ・ハヴェル)が執筆されます。


出所 JBpress『ロックフェスで政治を語れない日本の危うい兆候』

反体制知識人として投獄されながら地下出版されたことから民主化運動のバイブルとも呼ばれるようになった作品です。

これになぞらえるなら、『タクシードライバー』で描かれた「無敵の人」の行為は「力の社会における力なき者たちの暴力」と言えるのではないでしょうか。

国家権力や巨大メディア、テック企業などが力をもった現代において、「力なき者たちの力」は民主的選挙やSNSをはじめとした情報発信、表現行為でしょう。

今回の参院選でもこうした「力なき者たちの力」が投票行動に表れました。

もっとも、誰もが選挙当選などの勝利を掴むことは出来ませんから、力をもてない力なき者たちは時として暴力へと暴走してしまうことがあります。

テロや犯罪行為まで及ばないまでも、他者への誹謗中傷によって自らのやり場のない怒りを鎮めようとしてしまうものです。

もちろん、私だって偉そうなことは言えません。

「自分の好きも誰かの好きも共に大切にしよう」との言葉に共感しながら、実際に泡沫候補が当選してしまうと「あんなん国会に送ってどうする」と毒づいて本音が出てきます。

でも、すべて含めてこれが民主主義なんだし、人間の性(さが、Bad Habit)なんですよね。

衆愚政治であっても、立憲的意味の民主政治である以上、選ばれた候補者が「力なき者たちの力」そのものです。

今流行りの「♪ 大人の俺が言っちゃいけない事言っちゃうけど・・・」ってやつです。

ネットで誹謗中傷しているだけでは「力の社会における力なき者の暴力」と変わりありません。

お互いトラヴィスのような「力なき者の暴力」の行使に陥らないよう気をつけましょう。

「力の社会における力なき行政書士」として、これからも風俗営業事業をとことん支援していきたいと思います。

やたべ行政書士事務所は風俗営業に携わる皆さんをいつでも応援しています!

それでは、また!

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA