風営紳士録2.0

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渋谷クラブと歌舞伎町コンカフェの逮捕事案

暴力団組員のDJ逮捕

 

皆さん、こんにちは!

東京都新宿区の風俗営業専門やたべ行政書士事務所です。

5月になりました。

早いもので、もう今年も1/3が終わってしまったんですね。

GW中の警察動向にも影響するかなと思った2つのニュースがありました。

ひとつは昨年の事件ですが、渋谷のクラブで暴力団組員のDJらが傷害を起こした事件。

報道映像を見る限り、現場は渋谷VUENOS跡地に出店したNEVERLAND Tokyoのようです。

指定暴力団の構成員が一般市民に危害を加えると所属する上部団体にも迷惑が掛かかります。

同様に、反社関係者の関りが判明すると、風俗営業許可店もダメージを受けます。

深夜のクラブは特定遊興飲食店営業ですが、規律する法律は風営法です。

現場となったエリアは、エイジア通りと呼ばれる渋谷のクラブ密集地です。

GW中で盛り上がっているでしょうが、報道を受けて都内繁華街のクラブへの摘発及び立ち入り強化が予想されます。


 

 

コンカフェの未成年利用

 

もうひとつのニュースは歌舞伎町のコンカフェでの風営法違反です。

こちらは未成年の立ち入らせです。

報道記事にある売掛金ですが、これは風俗営業の接待飲食店では切っても切れない制度です。

よく、銀座のホステスさんが月収300万円だのと目にすることがあると思います。

ホステス・ホストなどのキャストは基本的に個人事業主で、月収も売掛金の多寡で決まっていることが殆どです。

月収100万円欲しければ、300万円の売掛金をもつ。

月収1,000万円欲しければ、3,000万円の売掛金をもつ。

売掛金の回収リスクをキャスト自身が負うことを条件に、店側も現金で報酬を支払っています。

財務的にはキャッシュコンバージョンサイクルと呼びますが、掛金の信用によって現金を先に貰っているだけです。

もちろん、貸し倒れすることもありますから、その分の引当を考慮して売り上げていく必要があります。

このように信用創造の資本主義そのものの世界ですから、判断能力が十分でない未成年相手はNGです。

先日は、売掛金の回収に苦慮したホストが売春行為を唆した容疑で逮捕されました。

成人であっても冷静な判断能力を失ってしまうのが風営接待飲食の魔力です。

若い女性客が被害者となっていることから耳目を集めていますが、お気に入りのホステスに入れ込んで会社のお金に手を付けてしまったことなどは昔からよくある話でしょう。

もっとも、最近では風営接待飲食だけでなく、ライブ配信の重課金も社会問題化しているようですが。

非日常のハレを楽しむ世界での太客は、必ずしも経済的収入が多い人間とは限りません。

判断能力がバグった客層こそが太客となり、それが商売として認められるからこそ、風俗営業には許可制度が必要なのだとも言えます。
 

 

タブーのポジショントーク

 

今回の報道にあった反社と未成年は、風俗営業においては2大タブーです。

風俗営業におけるタブーとは、すなわち警察の摘発を受け、ビジネスの存続が危うくなる可能性が高いという意味です。

反社や未成年が絡んでいる店舗には、警察としてもマイナスの推定が働きます。

ところで、風営事業のタブーといえば、賭け麻雀の違法性に関してツイートしているのを見かけました。

「「世の中では「パチンコがー」「三店方式がー」なんて問題視する人が多いけど、今日は実はパチンコなんぞよりも麻雀業こそが、日本のタブーであるというお話をしよう」として許可の有無や営業実態で説明していました。

気になったのは「世の中では「パチンコがー」「三店方式がー」なんて問題視する人が多いけど、今日は実はパチンコなんぞよりも」という部分。

パチンコの三店方式の換金性から目を逸らさせるため、賭博麻雀を問題視させようというポジショントークと誤解されそうです。

麻雀でも、パチンコでも、違法行為は違法行為であり、どちらも許されません。

麻雀業だけでなく、パチンコ、特定遊興、性風俗など、風俗営業では違法行為を制度として黙認しているかのようなタブーが多く存在します。

ただ、事業者として最優先事項として対応すべきは、警察の摘発を受ける可能性の高い行為の是正です。

特定遊興での暴力団関与、接待飲食での未成年問題は、直ぐに対処すべき問題です。

店舗経営の危機に瀕する経営リスクがあるからです。

経営リスクをコントロールし、GWを顧客拡充の好機とされることを願っています。

やたべ行政書士事務所は風俗営業に携わる皆さんをいつでも応援しています!

それでは、また!

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