風営紳士録2.0

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風営実査で求められるコミュニケーション力

エイプリルフール炎上

 

皆さん、こんにちは!

東京都新宿区の風俗営業専門やたべ行政書士事務所です。

昨日は4/1エイプリルフール。

インフルエンサーらもSNSでさまざまな投稿をしていましたが、中にはプチ炎上してしまった方も。

クスッと笑える程度だと大してバズらないだけでなく、スベると痛いヤツ認定されてしまうのが難しいところですよね。

大手上場企業のグループ会社がローンチしたオンラインゲーム。

このゲームの法令違反を匂わせ「彼らとしては僕に事前に問い合わせるわけにもいかんしなあ」とスケベ根性丸出しな思わせぶりツイートを見かけました。

本当に法令違反を懸念しているなら、企業に直接教えてあげれば良いものを、わざわざ公開のSNSで不特定多数に向けて発信するとはどういう意図なのかと最初は分かりませんでした。

匂わせツイ後、システムメンテを自分の影響と勘違いする棒読みエッジを利かせながら、年初来高値をつけさせる見事な逆神ぶりを発揮したハイレベルなエンタメ投稿だったことに後から気づきました。

なお、上場企業への信用毀損は「風説の流布」(金商法158条)にもなり得るので気をつけて貰いたいものです。

ところで、こうした炎上しかけた時の火消しのコミュニケーション力が、風営法許可にも求められるのをご存知ですか?

 

 

新宿ロフトプラスワン

 

広告賞も受賞したことで有名なこちらのアイコニックな歌舞伎町のビル。


Wikipediaより

ここに新宿の老舗ライブハウスのひとつが入居しています。

2016年の風営法改正時に、弊所やたべ行政書士事務所はロフトグループ店舗の許可申請をお手伝いさせて頂きました。

特定遊興と言っても許可申請の流れは風営許可とほぼ同じですから、店舗実査も行われます。

ビルに入居しているロフトプラスワンは、ライブやクラブ営業よりも、トークイベントを中心にする営業スタイル。

リリーフランキーさん作画の壁画に描かれている通り、エロ・グロ・ナンセンス全て飲み込むアンダーグラウンドカルチャーの情報発信基地です。

 

 

風営実査の炎上案件

 

もっとも、風営実査ではそんな個店のコンセプトお構いなしに法令基準に基づいてなされます。

2016年当時は新風営法施行間もないタイミングだったので、浄化協会だけでなく、警察関係者が複数立ち会っていました。

彼等の一人が店内実査中にふと足を止めました。

壁面いっぱいに飾られていたポラロイド写真の中から、裸体を晒した女性の写真を見つけたのです。

もちろん、作品として目に留めたのではありません。

「善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、及び少年の健全な育成に障害を及ぼす」(風営法1条)恐れがある内装ではないかが気になったのです。

ポラロイド写真だったので、直ぐに剥がすことが出来ましたが、リリーさんのご開帳壁画だったらそうはいきませんでした苦笑。

通常、都内の風営実査は浄化協会2名で来ますが、こうした法改正時や世論を騒がせた店舗だと関係者が多く集まります。

こういう時は要注意です。

2人なら目が届きますし、作業ルーティン化された調査員なら、その行動も予測可能で先読みできます。

しかし、人数が増えると目が届かなくなるだけでなく、実査経験の浅い人間も参加して、予測できない行動を取ってくる可能性が高まります。

 

 

実査での火消し対策

 

これはSNSでのエイプリルフール投稿にマジレス、マジギレされてしまうのに似たパターンです。

FF外なので目が届かないだけでなく、普段絡みがないゆえにキレポイントも行動パターンも読めないのです。

実査慣れしてない関係者を予想外の行動に出させないよう、その場でのコミュニケーションを充実させ、暇にさせないことです。

ツイ廃は暇だからクソリプを飛ばしているのです。

ツイ廃と一緒にしたら怒られますが、実査担当者も同じです。

意識をこちらに向けさせて、店舗構造の不明点はまずこちらに口頭で確認させるように働きかけます。

司法警察活動と違って、行政警察活動は市民側からのコミュニケーションや働きかけによって結果が変わることは少なくありません。

風営実査中に思わぬ炎上が起こらぬよう、事前準備は怠らないよう気をつけてください。

やたべ行政書士事務所は風俗営業に携わる皆さんをいつでも応援しています!

それでは、また!

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