風営紳士録2.0

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メンエス店を開業・副業する人に気を付けて貰いたい落し穴

大阪・ミナミの違法エステが摘発

 

こんにちは!
東京都新宿区の風俗営業専門やたべ行政書士事務所です。

先週末、大阪・ミナミの違法エステ店が風営法違反で摘発が入りました。
ガサ入れ情報がマスコミに漏れていたのか、事前に客として潜入取材していたニュース映像が放映されていました。

まずはこちらをご覧ください。

報道映像からは「性的なサービスを行っていた」ということが、摘発の決定打となったニュアンスに感じられます。

ただ、本当にそうでしょうか?

ニュースの話題づくりとして潜入取材した手前、「性的サービスを行っていた」証拠となる映像をスクープのように報道していますが、キャスターも言及しているように逮捕の決め手となったのは「禁止地域での営業」です。

実はこのニュース報道は風営法違反に対する誤解を生ずる要素が盛り込まれています。

今回はこのニュースを題材にして、エステ店を開業したい人や副業としてビジネスオーナーとなろうと考えている方向けに気を付けてもらいたいことをお伝えします。

 

 

性的サービスの有無より重要なこと

 

報道ニュースでは、潜入取材として以下のようなやりとりがなされています。

記者:「普通のマッサージ?」
店員:「普通のマッサージ、オイルマッサージ」

・・・時間経過後

店員:「2人する?2000円、お金、オーケー?」

放送コードなどの関係でその後のサービス自体を放映できないのでしょうが、要するに「2人する?」との店員の誘いが「性的サービス」の証拠であるということでしょうか。

はっきり言ってしまうと、この程度のやりとりは大阪・ミナミや東京・新宿のエステ店では毎夜のように数限りなく行われているはずです。

下世話なことを言ってしまいますが、チャイエス店でのオプション料2,000円ということであれば、金額的に本番行為ではなく、その他の性的サービス、もっとはっきり言えば、HJ・要するに手淫・手コキ程度ではないでしょうか。

では、HJ付きのエステ店は全て摘発対象になるのでしょうか?
ミナミや新宿のエステ店は全て警察が来るんでしょうか??

そうではありません!

報道ニュースではキャスターが説明している通り、逮捕の被疑事実は「禁止地域での営業」です。

私の解釈では「禁止地域での営業」を行っていたからこそ摘発対象となったのだと考えます。

逮捕された決定打は「禁止地域での営業」であって、「性的サービス」ではありません。

もちろん、性風俗営業の届出を行わずに営業すること自体は違法ですが、警察だって全ての店を取り締まることは行っていません。

かといって、警察が潜入取材で報道されたようなやりとりがあることを把握していない訳でもありません。

どちらかというと、警察は管轄地域内での店舗はほぼ把握していると思います。

ただ、重要なことは「性的サービスの有無」よりも、「禁止地域での営業」だということです。

 

 

客観的な事実と主観的な事実

 

では、なぜ「禁止地域での営業」で摘発し、「性的サービス」では摘発しないのでしょうか。

法治国家である以上、警察活動は法律に基づいて行われなければなりません。

「禁止地域」での地理的該当性の判断なら、10人が10人同じ判断を下すはずです。

非常に客観的であり、主観が入ってくる要素や、判断を誤る危険性が殆どありません。

他方で、「性的サービス」に関しては決定的な証拠がなければ判断は非常に難しいものです。

少なくとも潜入取材の報道にあった「2人する?2000円、お金、オーケー?」というやりとりでは事実認定上は意味をなしません。

そもそも日本語としてもどこまでのサービスを意味しているのか、解釈の幅が広すぎます。

逮捕という強制力を執行するには弱すぎるということです。

「性的サービスの有無」と違って、「禁止地域での営業」「構造・照度違反」などは客観的事実として判断を誤る危険性が高くありません。

なので、警察が摘発を行う際はより客観的事実に基づいて執行を行います。

逮捕後に起訴されて初めて有罪に出来るからこそ、警察は摘発の空振りや証拠不十分で不起訴となることを非常に嫌がるのです。

客観的事実として物理的に立地しているという「禁止地域での営業」であれば、誤認逮捕の恐れや、証拠不十分での不起訴の危険性が低く、被疑者としても言い訳の余地がありません。

また、住宅地域などであれば、警察取締りへの地域住民の要望に応えることにもなり、摘発の必要性も許容性も満たすことになります。

 

 

エステ店開業の落し穴

 

ニュースに合ったようなチャイエスだけでなく、日本人セラピストのメンズエステも近年は人気です。

メンズエステ、略してメンエスの場合、デリヘル・ソープといった性風俗ほど負担は大きくない反面、指名客を囲い込んで安定売上に繋げるビジネスモデルは共通するので、かなり増加してきているようです。中にはメンエス利用客の趣味が高じて、自ら開業・副業してみようという方もいらっしゃるようです。

自らがヘビーユーザーであり、サービスを知り尽くしているからこそ、理想の店舗をつくろうということでしょうか?ただ、そのようなユーザーマインド溢れる方も、風営法などのコンプラチェックが落し穴になる危険性があります。

日本人セラピストによる高級エステといっても、切り札となるサービスはチャイエスと同じです。表向きのサービスメニューとしては出していなくてもオプションとして「性的サービス」を提供しているケースは少なくありません。

すなわち、報道にあったような違法チャイエス店の摘発と同じような法令違反の可能性がメンエスとして、開業早々に逮捕される危険性もあるのです。

まずは何といっても「禁止地域での営業」を犯していないか?

これは摘発される可能性が極めて高いので、最重要事項として確認してください。

風俗営業に慣れていない事業者の場合、この禁止地域での店舗を借りてしまうというのが最も陥りやすい落し穴です。

当然ですが、不動産屋は禁止地域と分かっていても教えてくれません。

飲食店同様、エステ店も居抜き物件を前のオーナーから安く買い上げる場合もあると思います。

実はこのような居抜き物件では、禁止地域だから安く売し・貸し出されている場合が少なくないのです。

前のオーナーと違って、自分は「性的サービス」無しの健全店でやるんだ、なんて言い訳は通用しません。

HJ無し・紙パンツ常備で警察が許してくれるなら、ホント良いんですけど、そんな甘くはありません。

カウンター越しであれば接待にあたらないのと同様、HJ無し・紙パンツ常備で切り抜けられるは完全なる都市伝説です。

なお、風営法の「禁止地域」以外にも、地域内での学校・病院などの保全対象施設チェックなどもありますから、気になる方は行政書士にご相談ください。

それでは、また!

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