風俗営業許可店と小池都知事との意外な接点
プレミアムな週末
こんにちは
東京都新宿区の風俗専門
やたべ行政書士事務所です
すっかり涼しく秋らしくなりました
皆さん三連休いかがお過ごしでしょうか?
本日は週末にちなんだお話から!
2017年から経済産業省の肝いりで始まった
「プレミアムフライデー」(毎月最後の金曜日)
月末の金曜日には15時に仕事を切り上げ
家族や友人、自己啓発などに時間を使って
有意義に過ごそうと開始されましたが、
定着率は1割程度と低迷・・・
さらに月曜の午前中は半休を取って
週末の日曜は存分に楽しもうという
「シャイニングマンデー」なるものも
経産省主導で紹介されましたが・・・
どちらも民間の共感はなかなか得られずに
定着するのは厳しいようです
「プレミアムフライデー」も
「シャイニングマンデー」も
どちらも共通点があります
それは経産省主導で考案されたもので
「個人消費を喚起する経済政策の一環」
ということです
現在、話題の「ナイトタイムエコノミー」も
経済効果の観点から注目を集めています
風俗営業への差別
風俗営業をはじめとしたナイトビジネスにも
これらの経済政策はプラスの効果をもたらすので
よいではないかと思いましたが
「プレミアムフライデー」には思わぬ落とし穴が
「風営法第2条に規定する営業
又はその広告等に利用される場合」
「いかなる場合もプレミアムフライデーの
ロゴマークを使用することはできない」
とあるではありませんか!?
麻雀屋さんもゲームセンターも
バーやクラブも
プレミアムフライデーにはそぐわない業種で
健全なレジャー産業ではないとのお墨付きを
お上から貰ってしまったことになります
とはいえ、このような業種差別は
何もプレミアムフライデーに限りません
一番有名なのが金融機関による融資です
風俗営業はもちろん
飲食・娯楽サービス業は非常に審査が厳しいです
創業融資などでも風俗営業は門前払い
現金商売でキャッシュは比較的ある商売ですが
やはり世間の風当たりはまだまだ冷たいようです
差別の原因
その後「ロゴマーク使用」に関して
プレミアムフライデー推進協議会事務局では
規約変更の方針を決定したようです
なぜ風俗営業事業者を除外しようとしたかは
好意的にとらえれば「性風俗関連」の広告宣伝に
使われたくないとの思いからでしょう
経産省の優秀な官僚も
もしかしたら「風俗営業」というものを
「フーゾク」=「性風俗」と短絡に考えて
いたのではないかと思わざるを得ません
風営法の位置づけ
そもそも風営法の趣旨は
「国民に健全な娯楽の機会を与える営業」として
「適正化」を図る法律であって
旧法の「取締法」ではないのです
その風営法に基づいて許可を取得している業者は
「国民に健全な娯楽を与える営業」として
国から認められているのです
そもそも「風俗」という言葉は
庶民の生活や文化を意味しているものであり
「性風俗」ではないということは
官僚なら分かっているはずなのですが
ただ現実的には言葉というものの意味や解釈が
時代によって変化してきているのも事実で
「えっ? ゲーセンってフーゾクなの?」
と思われる方も多くいます
「風俗」を「フーゾク」と思っていない専門家でも
「風俗営業」の言葉自体を再考すべきとする方は
少なくありません
2016年の風営法改正で
ダンスクラブ営業が特定遊興飲食店営業となり
「風俗営業」から外された際
誰より喜んでいたのが改正推進者たちでした
「これでフーゾク業者と呼ばれなくなる」と
私の経験でもある環境保護団体への寄付を
「風俗営業に関わる業者からはお断りします」と
いわれたことがあります
風俗営業の許可申請を専門にする私は
「フーゾク」に関わる業者とみられたようでした
受け入れられるための共感の力
このようにお役人の考える政策は
一般への受入で不発に終わるものがあります
政策の成否を考えるうえで受入は重要な指標です
この点、小池百合子都知事は
政策の実効性を担保させるための受入のために
明確な基準をもっているそうです
それは「大義と共感」だそうです
どんなに実利的なメリットがあろうと
その政策に「大義」がなければ
実現する前に腰折れとなる
また、どんなに「大義」があろうとも
民衆の「共感」を得れなければ
政策は血肉となって根付かないもの
なるほどそう言われてみれば
「プレミアムフライデー」も
「シャイニングマンデー」も
「大義と共感」どちらも少し足らないような
この点、小池知事が環境大臣当時に実施した
「クールビズ」は「大義と共感」の両方を
見事に兼ね備えていたため
人々の生活様式を一変させました
ナイトタイムエコノミー
風俗営業をはじめとした飲食・娯楽サービス業の
「ナイトタイムエコノミー」はどうでしょうか
先日、東京都への有識者会議で
サントリーの新浪会長が
「ナイトタイムエコノミー」を通じた
経済活性化の必要性を主張していました
アルコール業界やたばこ業界などは
「ナイトタイムエコノミー」に密接に関連する
産業であるためとても積極的に関与しています
サントリーのような大企業の情報発信力は
民衆の「共感」を得るうえで重要です
「ナイトタイムエコノミー」に
「大義と共感」が見いだせるか
異なる業種・団体とも連携しながら
民衆の「共感」をつくりたいですね
小池都知事と風俗営業の意外な接点
余談ですが小池都知事と言えば
「フーゾク」のほうの性風俗である
「ソープランドの生みの親」でもあります
当時ニュースキャスターだった小池知事が
「トルコ風呂」と言われていたその業種を
トルコ大使館からの苦情に共感し
自ら運動を展開して「ソープランド」に変えた
という実績があるからです
厳密に言うと「ソープランド」なる呼称は
一般公募で決定されましたのですが
トルコ大使館への「大義と共感」だけでなく
「ソープ」という具体的なイメージのし易さが
商品・サービス名称として「共感」を生み
民衆ともシンクロした事例と言えます
これも「クールビズ」よりはるか前に
小池知事の政策手腕が垣間見えた瞬間でした
東京2020まであと1年半
世界に東京ショーケースを発信するため
「大義と共感」に根付いた政策が期待されます
この記事へのコメントはありません。