風営紳士録2.0

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風俗営業におけるSNSリスク

2019年の世相を表す言葉

 

こんにちは!
東京都新宿区の風俗営業専門やたべ行政書士事務所です。

毎年恒例のユーキャン新語・流行語大賞のノミネートが発表されました。その年の世相を映し出す言葉としていつも話題になりますが、今年は直近で盛り上がりを見せたラグビーW杯絡みの言葉が多かったようです。

一方で既に下火になりつつあるタピオカブームを象徴する「タピる」や小泉進次郎大臣の就任後の名言・迷言を表す「ポエム/セクシー発言」なども入っていました。

もちろん、一番の大御所としては「令和」がありますが、これは新語・流行語というのは少し違うようにも思いませんか?

さて、これらのノミネート作品から大賞が選出されるのですが、選考委員が世相を表しているかどうかを判断する上で重視しているメディアがSNSとなります。インスタグラムやツイッター、Facebookなど、スマホでの情報入手はSNSが主戦場となってきています。

このSNSでは「いいね」「リツート」など、受け手からの共感・リアクションが高いものがより多く情報拡散されます。したがって、情報発信の母数が大きい、多くのフォロワーを抱えている発信者がより影響力をもつとされています。

ノミネートした流行語に「闇営業」というのがありました。もちろん、これは人気芸人の特殊詐欺グループのパーティでの営業などの反社に対する黒い交際を象徴していますが、一方で同じく芸人のステマ投稿も問題になり、大きな括りでは「闇営業」の枠組みで問題視されています。

これは京都市の施策を地元出身の人気お笑い芸人に有償でツイートしてもらい、1ツイートあたり50万円を支払っていたという事案です。お笑い芸人のツイートに京都市の広告であることの断りがなく、なおかつ公費でツイートに対して多額の支出を行っていたことに対する是非をめぐって問題になっていました。

 

評価経済社会

 

テレビやラジオなどのマスメディアであれば、広告であることを秘していたなどと問題になることもなかったでしょうが、現代の情報化社会のようにSNSを使って誰もが情報発信できる社会では、発信力のある人の情報は多額の広告費の対価にも勝るぐらいの影響力があるという証でしょうか。

このような影響力ある人々(インフルエンサー)が消費活動をはじめとした人々の価値判断や意思決定に影響を与え、他人に対する影響力の有無が資本以上の価値をもつ社会を『評価経済社会』と呼ぶことがあります。

日本では評論家の岡田斗司夫さんが提唱された『評価経済社会』の概念ですが、もっとも評価経済社会を分かりやすく体現した方はホリエモンこと堀江貴文さんではないでしょうか。

マスメディアのようにマスに情報発信していくのではなく、自分のコアなファンだけにむけて質の高い情報を発信し、囲い込みを行うことでマネタイズしていくことで、ホリエモン『評価経済社会』でのビジネスモデルを確立しました。

昔で言う『ファンクラブ』なんですが、現代では『サロン』『塾』『大学』などの呼称で運営されています。SNSを利用して、双方向的なコミュニケーションを取り入れている以外は、定額制のサブスクリプション課金スタイルでファンクラブと何も違いはありません。そういえば「サブスク」も流行語ノミネートでしたね。

 

風俗営業での口コミ

 

さて、この評価経済社会のビジネスモデル、実は風俗営業をはじめ飲食・娯楽サービス業では昔から浸透していました。『食べログ』『ぐるなび』などが代表ですが、風俗営業などの体験価値に重きをおくビジネスでは口コミの影響力が新規顧客獲得に直結する重要なプロモーションメディアとなります。

性風俗では既に定着しているようですが、店舗がお店のブランドで集客する場合とキャストが個人のブランドで集客する場合が共存する接客業では、ブログやツイッターなどでキャストによる情報発信によって固定客の囲い込みと新規顧客獲得が行われています。

性風俗の場合、直接的な口コミよりも、匿名での口コミの方が情報量としては多いので、匿名口コミ向けの情報発信の仕方も考えていく必要があります。

匿名の投稿の場合、競合による足の引っ張りやアンチ客の嫌がらせなども数多く存在するからです。

 

風俗営業許可店でのSNSリスク

 

ただ、風俗営業許可店の場合、このような直接的な顧客のサービス評価だけが懸念材料となるわけではありません。

犯罪行為や客同士のトラブルなどがSNS上で拡散されることで、2次災害的に風俗営業店に被害が及ぶこともあります。

記憶の新しいところで言うと暴走族の抗争現場となったクラブは事件発覚後すぐに行政処分を受けました。

また、つい最近もFX・仮想通貨サロンを運営する人気個人投資家がクラブ街で薬物事案で逮捕勾留されました。この個人投資家は投資行為自体も詐欺まがいのことを行っていると文春砲も喰らい、反社組織との付き合いもあるグレーな存在との疑惑がもたれていました。

事実は明らかになるとしても、思わぬ2次被害を受けるのが事件が発覚した際の風俗営業店です。

逮捕勾留されたのがWOMB、atom、asiaといった老舗クラブが密集する渋谷・円山町の駐車場です。直前まで某クラブで遊んでいたことからも店舗は捜査、報道の対象となってきます。

 

もちろん店舗は何も関係なくても、そのような事件が発生したことでSNSを中心にした評価経済社会で情報拡散されると、副次的に行政法令にもとづいた営業許可の有無なども細かく確認されるものです。

交通事故で言えば、酒気帯び取り締まりに免許書不携帯やシートベルト義務違反で捕まるようなものです。もちろん、これらも立派な違反ですからよろしくはないのですが、2次被害としてとばっちりと言いたいのが当事者の本音ではないでしょうか。

何かが起こってからは遅いので、是非、営業許可や内装変更届出は万全に対応し、これから年末に向けた繁忙期に臨んでください。評価経済社会では火が付くとすさまじい勢いで情報が拡散・消費されます。

チャンスのも、リスクにもなるのがSNSです。どうかAI時代にはSNSを味方につけ、評価経済社会での価値を享受してください。

それでは、また!

 

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