風営紳士録2.0

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GoTo停止と風俗営業への関心と影響の輪

GoToキャンペーン停止

 

皆さん、こんにちは!

東京都新宿区の風俗営業専門やたべ行政書士事務所です。

秋の3連休いかがお過ごしでしょうか?

弊所やたべ行政書士事務所では、緊急のご依頼対応以外、ジョン&ヨーコ展やイタリアンランチを楽ませて頂いたりと充実した連休となりました。

 

さて、3連休初日には菅首相からGoToトラベルの感染拡大地域での停止とGoToイート事業での食事券発行停止の要請が発表されたことで、関係各所の皆様は徹夜で対応されていると聞きました。

本当にお疲れ様でございます。

今月に入り新規感染者が急増していたことに加え、新型コロナウイルス感染症対策分科会をはじめ、日本医師会や東京都医師会などからもGoToキャンペーンに対する厳しい意見が出ていたため、苦渋の決断としてGoToキャンペーンの一時停止が決定されたのでしょう。

政府分科会や専門家からここまで強く言われてしまえば政府としても継続することは難しかったのではないでしょうか。

何より、今回のGoToキャンペーンで感染状況が悪化してしまえば、菅政権そのものを揺るがしかねないとの思惑もあったと推察します。

感染拡大急増の現状を踏また小池都知事が行った緊急会見では、いつもの語呂合わせキャッチフレーズでの緩めなアナウンスしかなされず、営業時間短縮要請などに言及がなかったことから少し違和感を覚えていました。

こうしてみると小池都知事としては国の判断を待って、東京都として足並みを揃えて対応していこうとする意図だったのかも知れません。

国の責任で最後まで判断してもらいたいとする小池都知事に対しては責任転嫁ではないかと批判が向けられていますが、東京都は東京都で厳しめの対策を行う準備を着々と進めています(後述)

 

 

正義中毒なレスバトル

 

ところで、今回個人的に気になったのがGoToキャンペーンに対する感染予防派と経済優先派の対立です。

SNS上で話題となっていたのが、2ちゃんねる創設者のひろゆき氏宮沢孝幸・京大准教授のバトル。

 

ひろゆき氏:Gotoキャンペーン慎重派、GoTo由来の感染拡大の可能性を肯定

 

宮沢孝幸氏:GoToキャンペーン推進派、GoTo由来の感染拡大の可能性を否定

 

番組内では、宮沢准教授が一方的に熱くなってしまったようですが、SNS上での反応をみると議論の内容そのものよりも、ひろゆき氏が学者専門家を激怒させた事そのものがエンタテイメント性あるコンテンツとして消費されているようです。

エンタテイメント性、そうこれこそが2020年のコロナ禍を巡る議論につきまとう宿命でした。

議論・ディベートをコンテンツとするものは、古くは『朝まで生テレビ』で展開されていましたが、論客として鳴らしている識者同士の知的格闘技とも呼ぶべきバトルは確かに面白いものです。

特に権威主義的に振る舞っているようなインテリ評論家が叩き上げの論客に論破されるのは見ている者にとって痛快でもあります。

現在はこのような知的格闘技の舞台は、地上波からSNSに主戦場を移し、地上波時代には放送倫理やスポンサーの手前で引かれていた一線を乗り超えるような何でもありのバーリトゥード形式の総合格闘技に進化したようです。

しかも、地上波での登壇者と違い、SNSでのバーリトゥードでは基本的に誰でも参戦出来ます。

自分のフォロワー数が自分の収益や商売に影響する職種の人の中には、炎上商法を行ってでも話題を作って名をあげて、影響力ある一人として認知されようとする方も存在し、流行・時事ネタに対するニワカ格闘家が誕生しやすい傾向にあります。

今年前半のコロナ禍では、夜の街の風俗営業事業者やホストなどを徹底的にこき下ろし、ニワカ感染症専門家による歌舞伎町ロックダウンなどの風俗営業政策までもが主張されていました。

5月の第1波が収まった時点で、独自に「コロナ終息宣言」を出して自身の数値分析や感染状況予測の正しさをドヤっていた人も居て、実は最初から確信犯で笑いを狙っていたのではないかとさえ感じます。

感染源としての夜の街にフォーカスがあたり始めると、ニワカ感染症専門家だけでなく、ニワカ夜の街評論家も沢山生まれました。

昔ワルだった設定の評論といえばミッキー安川さん(古)ですが、ミッキー安川気取りで「俺の時代はよ~」といったイキり論調で読者をエンタテインしてくれます。

 

ミッキーさんの昔ワルだったイキリ話はエンタテイメントとして成立していましたが、ニワカ評論家はいかんせんソースがネットからのパクリネタが基本なのでエンタテイメントとしての新鮮味に欠けます。

①六本木の朝青龍・海老蔵事件、②ミナミの半グレ抗争、③歌舞伎町の中国マフィア抗争あたりが十八番ネタでしょう。

実は、こうした厨二病レベルのネットの書き込みが全世界レベルで展開されたのが今回のコロナ禍でのバトルでした。

どの立場の論客も、自らの主張が人々や社会の為になると思って情報発信しているつもりが、批判に晒されるストレスの耐性の低さから、相手への攻撃性を増幅させ当初の目的を越えて相手を論破・叩き潰すことが目的のレスバトルに発展してしまうのを何度も目にしました。

今回の宮沢准教授のツイートにある「私利私欲ではない」とある言葉に嘘はないと思いますが、このような心理状態に陥ることで立場の違う人間への攻撃性や憎しみを増幅させてしまうのがSNSの怖い所でもあります。

以前もご紹介しましたが、中野信子氏の「正義中毒」なる症状がコロナ禍でのストレスで人々を蝕んでいるように感じます。


「正義中毒」中野信子氏 oggi.jpのサイトより

 

 

風俗営業への影響

 

さて、今回のGoToキャンペーンの停止ですが、風俗営業をはじめ飲食・娯楽サービス業などへのマイナスの影響はどの程度になるでしょうか。

正直に言うと、弊所やたべ行政書士事務所のメインとなる顧客が手掛ける風俗営業事業は、そもそも当初からGoToキャンペーンの対象外であった方も少なくないので、直接の影響は限定的とも思えます。

ただ、より懸念すべきは、国民の消費者心理の変容です。

既に本年度の忘年会・新年会の自粛ムードが一層強まることは避けられませんが、そこから発展して、再び風俗営業などのサービス利用に対して世間の風当たりが厳しくなることです。

ひとつの方向に世論や社会の風潮が傾くと、行き過ぎてしまうのがコロナ禍でのストレス社会であり「正義中毒」の矛先が風俗営業に向くことは十分に考えられます。

GoToキャンペーンに関しては国の責任での判断を求めている小池都知事ですが、東京都として準備を進めている対策もあります。

来月12月の東京都議会で審議される条例案として、「行政の要請に応じない事業者に対する罰則」を定める特別措置条例があります。

都議会第一党の都民ファーストの会から提案されたのは9月で、当初は夜の街・繁華街の風俗営業事業者を念頭に置いていた条例案と思われます。

本条例案に対しては、賛否両論の意見が多数あるようですが、はっきり言って現状の第3波による新規感染者急増は条例の成立への追い風になるはずです。

パブリックコメントを募集していますが、当然ながら都民ファーストの会としては成立させる気満々で審議に臨むはずです。

本提案を行った都民ファーストの会に対してはナイトタイムエコノミー業界からも陳情が行われていました。

本投稿を行った齋藤弁護士は2016年の風営法改正運動を牽引したお一人で、ライブハウス・ナイトクラブ業界関係者からの信頼の厚い専門家です。

 

 

関心の輪と影響の輪

 

ナイトタイムエコノミー業界から陳情を受けたアンサーソングとして、都民ファーストの会がリリースした議員提案内容には業界関係者だけでなく、基礎自治体からも複雑な意見が出ているようです。

ただ、ここで「正義中毒」に駆られて小池都知事や都民ファーストの会を感情論で批判しても、結果が変わらなければ建設的ではありません。

 

『7つの習慣』で有名なスティーブン・R・コヴィー「関心の輪」と「影響の輪」をご存知でしょうか。

「関心の輪」:社会で生きていく上での全ての事象・物事の中で自らの関心のあること

「影響の輪」:関心の輪の中で個人が直接的または間接的に影響を与えることができること

SNSバトルで展開されている議題の殆どは「関心の輪」にあることですが、「影響の輪」にまで昇華できることは少ないものです。

本当に「影響の輪」として捉え、結論を左右したいのであれば実効性のある取り組みを行っていくことが大切になります。

風俗営業許可などの官公署への行政手続きを行うのであれば許認可権者の理屈で申請することが「影響の輪」ですが、これを政治ロビー活動で考えれば選挙に絡めることになると思います。

日常的に陳情を受けていて、話を聴くだけ・一緒に写真に納まることを繰り返しているだけの政治家もたくさんいます。

行政書士会による政治活動などはまさにその最たるもので、毎年飽きもせずに同じ要求を繰り返し、毎年同じ理由で断られ続けています。

こうしたマンネリロビーを打破して、民主政の「影響の輪」に集中させるには、自らの選挙権がある選挙区の候補者に対して投票行動に影響することを伝えることだと思います。

選挙で選んだ代表者である以上、まずは12月の定例会でしっかりと議論して頂き、本条例案に対して各会派・各議員がどのような立場を示すか見極めましょう。

都民ファーストの会が賛成、都議会自民党が反対する前提だと、第2会派である都議会公明党が賛成するか反対するかで本条例の成立が決定することになります。

パブリックコメントを寄せるのも良いですが、本当に影響力有るロビー活動を目指すならキャスティングボートを握っている利害関係者を「影響の輪」に入れることが重要です。

12月の定例会で各会派・各議員がどのような議論を行って条例案への判断を行うか、しっかりと見届けていきましょう。

そして、必ず来年の都議会議員選挙での投票行動に反映させましょう。

投票を行わなければ、それはただの「関心の輪」で終わります。

条例案への態度によって候補者への投票を決めること、そのような投票行動を行うことを事前に選挙区議員に伝えることは「影響の輪」にあたります。

やたべ行政書士事務所は風俗営業に携わる皆さんをいつでも応援しています!

それでは、また!

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