風営紳士録2.0

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ドラゴン桜に学ぶ補助金・風営許可の必勝法

『ドラゴン桜』に学ぶ

 

皆さん、こんにちは!

東京都新宿区の風俗営業専門やたべ行政書士事務所です。

皆さんは『ドラゴン桜』というドラマをご存知でしょうか。

元暴走族の貧乏弁護士が平均偏差値36の高校生を東京大学に合格させるまでを描いた作品で、今から16年前にもドラマ化されましたが、続編が現在ドラマ放映中です。

原作者の三田紀房さんは『ドラゴン桜』で有名ですが、受験を扱った『ドラゴン桜』に限らず、投資を扱った『インベスターZ』ビジネスを扱った『マネーの拳』などの名作はエンターテイメントを越えビジネス・実務の指南書としても役立ちます。

今回は『ドラゴン桜』から風俗営業をはじめとした許認可申請に役立つヒントを考えてみたいと思います。

と言っても、やたべ独自の視点での勝手な解釈や過激な表現が用いられていることをご容赦ください。

 

 

事業再構築補助金発表

 

話は変わりますが、6月18日に事業再構築補助金の採択結果が発表されました。

本ブログでも紹介していましたが、この事業再構築補助金は補助金金額の大きさから話題となり、士業・コンサル専門家でも申請に携わった方が多くいらっしゃったようです。

【中小企業庁・事業再構築補助金】

結果は、通常枠応募数17,050件の中で採択されたのは5,150件と採択率30%となりました(中小企業庁HP参照

受験で合格率30%と言えば、なかなかの難関入試だったと言えるかも知れません。

税金が原資の補助金は採択された事業計画は公表されるため、実際に採択された計画も確認できます(採択結果参照

発表された採択計画をみて、専門家間でちょっと話題となったことがありました。

 

申請には認定経営革新等支援機関と事業計画を策定することが要件とされていましたが、ツイートされた案件ではいずれも同じ支援機関で事業計画名・概要が共通しています。

担当した支援機関(もしくは下請けした専門家)が同じテンプレートを使用して、複数社で使い回したように見受けられます。

事業者の皆さんはこれを見てどのように感じますか?

今回、残念ながら不採択となった事業者・支援機関の方は複雑な思いもあると思います。

ただ、私はこの事例こそ許認可の本質を表す『ドラゴン桜』な申請だと感じ入った次第です。

これだけ堂々と使い回しと分かる計画名で申請して大量採択されているということは、確実に審査側の思考回路が読めているということです。

おそらく、第二回以降に審査基準がどのように変更してくるかも既に想定しているはずです。

繰り返しになりますが、今回の事業再構築補助金は30%の採択率で決して緩い審査ではありません。

ざっと公募要領を見た限り、計画書・申請書の作成負担はものづくり補助金以上にも感じます。

さらに言えば、審査官側の関係者が本来なら採択率20%台に留まっていたようなことまで言及していました。

もっとも、この点は審査側の弱みを露呈している部分もあります。

お役所仕事として採択率20%では許されないから、30%合格させなければならなかったとも読めるからです。

あまりに低すぎる採択率では、コロナ禍支援の補助金政策として失敗との評価を免れないのでしょう。

 

 

許可・採択への必勝法

 

審査側がどんなにハードルを高めようが、蓋を開けてみればテンプレ計画案でも採択されている現実があるのです。

もちろん、事業計画案がテンプレ流用だからといって、計画内容のレベルが低いということにはならないかも知れません。

ただ、これだけあからさまなテンプレ計画案が複数採択されているところを見ると、採点ポイントから逆算した方が効率的なのは間違いありません。

許認可においては、許認可権者すなわち審査官の採点ポイントを抑えることが最も重要です。

少なくとも第一回公募においては、採点ポイントを抑えている限り、テンプレを流用して申請しても何ら不利益には働かなかったということです。

では、採点ポイントを知らず、テンプレも入手できない事業者はどうやって申請すれば良いのでしょうか。

それは採択・合格実績のある人に頼めば良いのです。

専門家の間ではテンプレ計画案で申請した支援機関はフルーツサンド事務所などと揶揄されていますが、彼らは間違いなく採択されているので、事業再構築補助金の勝ちパターンを攻略できていました。

ホットグ・タピオカ・フルーツサンドといった流行りもの飲食を事業再構築補助金を利用して行いたい事業者であれば、迷うことなくフルーツサンド事務所に相談すべきです。


FOODIEサイトの<日本橋千疋屋総本店>の画像より

『ドラゴン桜』では、「できない人ほど、なぜか自力で頑張る」と表現されていましたが、これは許認可の世界では「不器用で真面目な事業者ほど自力で頑張る」とも表現できると思います。

補助金コンサルタントになりたいなら別ですが、銀行融資などと違って、民間事業者が個別の補助金に精通する必要など一切ないと私は思います。

風俗営業許可申請の申請手続きを熟知する必要など尚更ありません。

迷わず専門家に依頼して、有限な時間・エネルギーはビジネスでの価値創出に割くべきです。

 

 

「既視感」に訴える

 

今回の事業再構築補助金は、申請に際して求められる特徴的な要件として「新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編に取り組む」ことが求められていました。

ただ、これはあくまで審査官が理解できる範囲での新規性という前提です。

審査官より遥かに頭脳明晰な事業者が、審査官の理解能力を超えた事業計画案を申請しても絶対に採択されないということです。

仮に世界を激変させるような真にイノベーティブな二コラ・テスラレベルの破壊的創造計画を提出しても審査官には到底理解できません。

 

これは大学入試はじめ、各種試験でも、全てに共通することでしょう。

国家試験最難関と言われる司法試験論述式と言えども同じです。

合格答案には一定の型があり、受験生は合格答案の型を模倣・修得することが合格への黄金ルールとされています。

審査側は受験者より頭が良く、判断能力が高いということが試験採点の前提です。

いうなれば、審査側採点者に「既視感」を抱かせる事

これこそが補助金はじめ、許認可申請では『ドラゴン桜』に通ずる本質だと思っています。

「既視感」というとマイナスなイメージを持たれるかもしれません。

ただ、申請や試験である以上は審査官や試験委員の理想とするイメージに近いものを提出することが大切です。

審査官の頭脳レベルに合わせて、審査官の理解できる範囲で、審査官に通じる言語で伝えることです。

はっきり言えば、「既視感」を持たせることで審査官の脳を騙せということです。

そうなると、合格答案や採択計画案が似通ってくるというのも合理性があります。

かくいう私も行政書士開業当初は、資格予備校で行政書士試験の採点の仕事をしていたことがあります。

当時の行政書士試験は現在と違って小論文がありました。

小論文と言ってももちろん自由に何を書いても良い訳ではありません。

ちゃんと採点基準があり、それに従って客観的に採点を行っていました。

それでも提出される答案は点でバラバラで自由過ぎる答案が殆どだったと記憶しています。

しかも私が採点していたのは会場受験ではなく、通信生の答案です。

何なら資料を見ながら解答することだって出来るのにめちゃくちゃな答案が多くありました。

そんな時、ホッと安心するのが採点基準に従った「既視感」ある答案でした。

そうした答案には気持ちよく合格点をつけることが出来ました。

芸術活動など違って、試験・審査において「既視感」に訴えることが本質だと確信しています。

 

 

成功報酬2割は不謹慎

 

弊所やたべ行政書士事務所自身は、風俗営業を専門にしていることもあり、資金調達案件は扱っていません。

にも関わらず、どうして他の専門家の先生からお叱りを受けそうなこうしたぶっちゃけ話をするかというと、今回の事業再構築補助金では、「夜の街」風俗営業関係者もたくさん申請を行っていたからです。

中には、税理士事務所から紹介された行政書士から「着手金含めて100万円事前一括で払ってくれれば採択されても成功報酬は要りませんよ」「お客さんの計画案ならまず通りますから安心してください」などの甘言を真に受けている事業者も居ました。

たしかに、ここ数カ月は事業再構築補助金の予算枠の大きさから、補助金バブルになっていたきらいもありました。

着手金10~20万円だけでも、複数案件を受任すれば瞬間風速的に月商数百万円達成できるとSNS投稿されている専門家もいらっしゃいました。

私も許認可業務で稼いでいる専門家ですので、お客さんに価値を提供した上で稼ぐことは大賛成ですし、こうした波に乗ることの大切さは十分わかっています。

ただ、一方でそうした経済合理性を追求するなら確実に勝ち(採択・許可)を狙いに行かなければならないとも思います。

もっとも、中小企業庁の担当者は「成功報酬2割で引き受けている支援機関は相当不謹慎」「補助金の申請書書くなんてせいぜい2%~3%がいいとこ」と言及していました。

仰っている内容はごもっともですが、テンプレ流用すら見落としておきながら、これだけ講釈垂れているとしたら相当な天然ですね(笑)

ここで「意味不明な理由で不採択にしやがって何タメ口で呑気に説明してやがるんだ!」などとキレてはダメです。

繰り返しになりますが、大切なことは審査官の頭脳レベルに合わせて、審査官の理解できる範囲で、審査官に通じる言語で伝えることです。

ここで再び事業再構築補助金の結果データを確認してください。

【第一回事業再構築補助金・通常枠】

応募数:17,050件
申請数:14,843件
採択数:5,104件

中小企業庁のHPでも明示されていましたが、応募数 → 採択数の間に「申請数」というのが表示されています。

要するに応募はしたが、書類不備など基本的な申請要件を欠いた件数が2,207件(応募数-申請数)もあったのです。

応募数に対して13%弱もが門前払いを受けたということです。

しかも、専門家である認定経営革新等支援機関が一緒に計画策定した上で、です。

参考【申請要件落ち防止のための注意事項】

 

 

風俗営業のドラゴン桜

 

風俗営業許可申請で言えば、禁止区域や保全対象施設に引っかかっているのに申請書を提出するようなものです。

確かに、どの世界でもその道の専門家を自称する人はたくさんいます。

でも、実際に実務として行っている者に訊けば、本当に専門性がある人かどうかは直ぐに分かるものです。

法律の世界で言えば改正後に何年も経っているのに「禁治産者」と言ったり、「保護対象施設」と言うようなものです。

法律の専門家を自称するのであれば最低限、法律の文言は大切にしなければなりません。

裁判所や行政庁が行っていない複雑な解釈論を展開しても、条文文言をないがしろにする専門家は決して信用されません。

補助金目当ての簡易なLPなどを複数立ち上げて、声高に宣伝・集客しておきながら、補助金申請は経営者の「想い」を伝えること、今回は審査官に「想い」がないことを見抜かれたんですよなどと適当な言い訳を並べて、法令・公募要領すら読み込まずに申請要件落ちさせている専門家も同じです。

申請要件を欠いて実質審査されなかった専門家の全てが手を抜いていた訳ではないでしょうが、「敗者の言い訳」を並べるような専門家かどうかはしっかりと見極めて判断することを事業者にはお勧めします。

そして、専門家を自称する以上、受任した案件では何としても許可・合格を勝ち取るべきです!

私も風俗営業許可申請に関しては絶対の自信を持っていますし、何より許可が下りない筋の悪い案件は正直にお伝えしてしまいます。

風俗営業許可では各店舗ごとに測量・図面作成の工程があるので、事業計画案のようなテンプレの使い回しはできませんが、30年近くに渡る風俗営業申請から生活安全課や公安委員会の審査官が抱く許可イメージが明確にあります。

ワクチン接種後のアフターコロナの時代に「夜の街」風俗営業の世界で『ドラゴン桜』を咲かせてやろうという事業者は是非ご相談下さい。

風俗営業許可の桜木建二として、弊所やたべ行政書士事務所が東京大学(警察・公安委員会)受験の必勝法をお伝えします!

やたべ行政書士事務所は風俗営業に携わる皆さんをいつでも応援しています!

それでは、また!

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