風営紳士録2.0

ナイトタイムエコノミーから警察の取締りや法令改正情報まで、風俗営業の最新情報を発信中です!

若者言葉と「キモ」カルチャー

究極の選択

 

皆さん、こんにちは!

東京都新宿区の風俗営業専門やたべ行政書士事務所です。

統一地方選挙の前半が終わりました。

大阪では維新の会が圧勝。

かなりの票差がついたので、これで大阪でのIRカジノは事実上の民主的信任を得たと評価できるでしょう。

一方で関東圏では、神奈川県知事選の出口調査で第3位に「白票」が食い込むという珍事も。

あくまで出口調査ですが、面と向かって「誰に投票したんですか?」と訊かれるとこう応えたくなる究極の選択だったのかも知れません苦笑。

議会議員だけでなく、現職首長までもがあらびき団候補となった選挙戦でした。

 

 

逆神のパンチライン

 

選挙運動というと、応援する候補者を当選させる活動ばかりイメージしがちですが、候補者の当選を阻止する落選運動も含まれます。

実際、神奈川での選挙戦ではSNSでのネガティブキャンペーンも多く目にしました。

補助金支援の打ち切りが決定したColabo代表者のツイートということもあり、話題になっていました。

性的誇張の強いマンガ好きは「こいつ、キモ過ぎ」とぶった斬るのがネガキャンとして効果的なんでしょうか。

「ダル」「ウザ」「キモ」などの言葉は、時として長々と理屈こねるよりはるかに攻撃力をもつパンチラインとなります。

ただ、計算することなく刹那的に生きている若者だからこそ映える言葉であって、若者と呼べない年齢の人が多用していると何とも痛ましく感じられますよね。

同時に「あっコイツが使っちゃうんだ」という一緒に思われたくない集団に使われてしまうと急に下火になるのが若者言葉の不思議なところです。

若年女性支援を謳うColaboが若者言葉に寄せてくるのは、ある意味当然のことなんでしょうが、実際のところ10代のリアルな若者から見てどうなんでしょうね。

ちなみに、仁藤夢乃さんにキモがられた藤末健三さんは、元参議院議員で次期衆院選に向けて浪人中の方。

秋葉系のアニメなどのオタクカルチャーだけでなく、暗号資産(仮想通貨)の税制見直しやコロナ対策での飲酒・酒販業者への取り組みをされていました。

仕事が出来る人が選挙に強いとは限らず、どんな形でも注目を浴びて記憶に残させる「悪名は無名に勝る」のもまた選挙の現実。

Colaboからディスられると、逆に追い風となって票につながる傾向があるので、当人としてはまんざらでもないかも知れませんね。


 

 

受け継がれるカルチャー

 

Colaboのごとく「こいつ、キモ過ぎ」と一刀両断する社会的反応だな、と感じたことがつい最近ありました。

紅白にも出場している日韓アイドルTWICEのメンバーがSNS投稿した際に着用していたTシャツが物議を醸した一件です。

その時のTシャツがコチラ。


dmenuニュースより

指摘後、メンバーは直ぐに投稿を削除し謝罪しました。

皆さんは、Tシャツデザインをどう感じますか?

私はSNSでの社会的反応は、仁藤夢乃さんの「こいつ、キモ過ぎ」と同じ脊髄反射的なものだなと感じました。

もちろんナチスのユダヤ人迫害行為は許されるものではありません。

ただ、TWICEメンバーがそうした差別的意図をもって着用した訳ではないことは想像つきます。

もっと言えば、ナチスの鉤十字そのものがデザインされているのではなく、Tシャツに描かれた男性が着用したTシャツに描かれているだけです。

音楽好きならご存知の通り、この男性はパンクバンド・セックスピストルズのシド・ヴィシャスです。

70年代英国のパンクカルチャーでは、君主制や階級制度に反抗し、タブーとされる要素を取り入れるファッションが流行りました。

セックスピストルズのファッションにも関わったヴィヴィアン・ウエストウッドなどがその代表です。

既成概念に縛られないファッションの文脈抜きに、ナチス鉤十字だけがフォーカスされてしまうのは何とも脊髄反射的ではないかなと思いました。

何も考えてない若いアイドルが、ナチスの史実も知らずに着たんだろ、「こいつ、キモ過ぎ」ならぬ「こいつ、バカ過ぎ」といった反応でしょうか。

実は、ナチスが政権を獲得する過程で利用したプロパガンダこそが、メディアを利用したこうした民衆の脊髄反射でした。

参考【ナチスに学ぶ表現の自由とSNSの選挙活動】

ちなみに問題となったTWICEメンバーのチェヨンは、ロックテイストなファッションを好み、自身もタトゥーを入れ、女子アイドルとしては少し変わった存在だそうです。

年齢的にはTWICEチェヨンこそ、批判に対して「ウザッ」と返してもおかしくない年頃ですが、誠実・丁寧な対応をされていました。

不況で閉塞した70年代のイギリス社会で「キモ」がられ、「ウザ」がられたパンクファッションは若者文化に生き続けています。

自分が理解できない、理解したくない価値観を脊髄反射で否定する「キモ」カルチャーも大人たちに受け継がれていますね。

やたべ行政書士事務所は風俗営業に携わる皆さんをいつでも応援しています!

それでは、また!

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA